------  傑作映画館  ------


● つみきのいえ
   監 督 :加藤久仁生
   出 演 :おじいさん  (ナレーション・長澤まさみ)
   ジャンル:ファンタジー(アニメ)



注)以下、ネタバレだらけです!

【あらすじ】
 
 海の中の一軒家で一人暮らしのお爺さん。
 海面が上がって来ると今の家の上に一部屋作って移ります。
 上の部屋が完成し引越しの日、お爺さんは大事にしていたパイプを水に落としてしまいます。
 潜水服を着てパイプを拾いに、下の階に潜っていったお爺さんは、そこがおばあさんと二人で過ごした最後の部屋であることに気付くのです。
 一階下に潜るたびに、思い出が甦り、一番下の階は、おばあさんと結婚して二人で作った最初の家でした。

 お爺さんはその階の床に落ちていたグラスを拾って帰り、夕ご飯の時に自分のと多分おばあさんの分と二つのグラスにワインを注いで乾杯するのでした。


【感想】
 短いです。ちょっと癖の強い絵です。
 アカデミー短編アニメ賞をとった最初の日本作品だそうです。
 色鉛筆で描いたようなタッチですね。



部屋の中から夕ご飯のおかずを釣る!

 どういう風に解釈すればいいんでしょう。
 きっと幸せな一生を送ってきたんだなと観るか、一人暮らしの寂しさを思うか、このくらい歳をとったらどんな人生でも素晴らしかったと思えるだろうとみるか? 乾杯したほうが勝ち! とみるか。

 シンプルなだけに観る人の人生を映すのかも知れません。
 あなたはどう感じるでしょう?

 

 
  2019.04.    ................ 傑作映画館の目次ページへ